集まってもらったのは、駒沢女子大学人文学科国際文化学科、「観光文化コース」の國分ゼミと山田ゼミの4人の学生。ちなみに、國分浩先生は元JTBヨーロッパ代表取締役、山田博彰先生は元東京グランドホテル総支配人というスゴい経歴の持ち主! 日本の観光業界を知り尽くした先生のもと、学生たちはおもてなしマインドを学び、日々、プレゼンを繰り返しているというわけ。

この4人なら、きっとステキかつ斬新なキャンパスツアーを考えてくれるはず……。そして、あわよくば実際にオープンキャンパスで実施してほしい! そんな編集部の勝手な思いを受け止めてくれた(と勝手に判断された)4人に、2チームに分かれてプレゼンしてもらうことに。最後には2人の先生にプロ目線で講評もしてもらいました。

学びはもちろん、人生相談までできちゃう!?「Komajo 研究室ツアー」

まずは山田ゼミの伊藤真梨子さんと高橋麻子さんのプレゼンから。2人が考えたプランは「Komajo 研究室ツアー」。その内容は、主に国際文化学科の先生方の研究室を巡るというもの。

伊藤さん

コマジョは先生との距離が近くて、勉強面でも生活面でも、悩みがあれば研究室に行って、個性豊かな先生たちにアドバイスをもらえたりします!

高橋さん

用事がなくても入り浸っちゃう、そんな研究室の魅力を高校生のみなさんに体験してもらうツアーを考えました!

「Komajo 研究室ツアー」のルート

大学館7階「“国際協力ならおまかせ★”臼井研究室」→「“和みと切磋琢磨の空間”井戸研究室」→「“複雑ネットワーク?”末木研究室」→「“お菓子の部屋”加藤研究室」→「“世界一周”國分研究室」→「“動物園”山田研究室」

気になるキャッチフレーズが付けられた研究室がズラリ! ここでは、プレゼン内容の一部を、プレゼンシートと実際に研究室を訪れた写真とともにご紹介します。

■ “お菓子のお部屋” 加藤研究室

高橋さん

国際文化学科では第二外国語が必修。スペイン語の担当が加藤ナツ子先生です。残念ながら外出中ですが……。

伊藤さん

スペイン語はもちろんペラペラ、パワフルな先生で「ここはお菓子の部屋よ♥」と言っていました(笑)。

■ “世界一周” 國分研究室

高橋さん

観光の本やガイドブックがたくさん! 観光を学ぶ学生だけじゃなく、旅行が好きな学生が最新情報を求めてよく訪れています。

■ “動物園” 山田研究室

高橋さん

先生曰く「ここは動物園」。いつも学生が用もなく集まっています(笑)。なぜか人生相談や恋愛相談をする学生も……。

「これは在学生だからこそ企画できたツアーですね。各先生の個性を上手に表現した、いいプレゼンだったと思います」と山田先生。普段のゼミのプレゼンやレポートの合間をぬって短時間で用意したことに、國分先生もびっくり。

続いて、國分ゼミの泉未優さん、細谷祐美さんが提案したツアーのプレゼンがこちら。

大学が癒しのパワースポットに!「Komajo 和みスポットツアー」

細谷さん

コマジョは丘の上にあって、人によっては登下校を“登山”“下山”と呼ぶ人もいるほど!

泉さん

そんな自然豊かな立地を体感して、心が癒される、和めるツアーを考えてました。

「Komajo 和みスポットツアー」のルート

マイナスイオンたっぷり!?「講義館裏通り」→全面ガラスから陽が射す「80周年館」→かわいいお地蔵さんが並ぶ「砂利道」→心静まるきれいな風景「照心館前の池」→富士山を望む絶景「正門」

コマジョのキャンパスをぐるりと周り、豊かな自然に触れたり、景色を楽しんだりできる、観光地顔負けのツアーを提案した2人。その内容のいくつかを、プレゼンシートと実際に訪れたスポットの写真とともにどうぞ。

■ マイナスイオンたっぷり!?「講義館裏通り」

泉さん

この道はコマジョの自然を堪能できる超穴場スポット。ちょっとうっそうとしていて、パワースポットみたいな雰囲気があります。

■ かわいいお地蔵さんが並ぶ「砂利道」

細谷さん

この道に並んでいるのは、7体のお地蔵さん。昔話のようなのどかな雰囲気が味わえる場所です。

泉さん

山田先生によれば、お地蔵さんは閻魔さまの別の姿で、実はこのお地蔵さんたちは、地獄への道しるべなんだとか……!?

■ 心静まるきれいな風景「照心館前の池」

細谷さん

坐禅などで利用する「照心館」の外にある池。ここも坐禅の教えを表現しているそう。食堂の眺めが最高ですよ!

プレゼンを終えた2人に「資料の集め方が上手だし、しゃべりも落ち着いていて非常に良かった」と國分先生も太鼓判。発表を聞いていた伊藤さんと高橋さんも、自分たちの知らないスポットが登場して興味津々の様子。

それでは先生方、プロの目線で講評をお願いします!

山田先生

ゼミでは観光開発を研究しています。たとえば町おこしでは、土地の魅力、つまり観光資源を掘り起こして活性化につなげていくのが基本。

國分先生

観光って『光を観る』と書くでしょう。つまり、その場所のいいところを見るということですよね

山田先生

そういう意味では、研究室の先生も確かにひとつの観光資源になりうる。それを掘り起こした視点がいいですね。大学に長くいる教員や職員では気付かないような魅力あるスポットが挙げられていたのもいいと思いました。

國分先生

今後、旅行会社なんかでツアーを提案するときには、今回のプレゼンの経験がきっと役立つんじゃないかな

ということで、キャンパスツアーのプレゼン大会は、これにて終了。「観光文化コース」の名前は伊達ではないことを、ツボを押さえたプレゼンで見事に証明してくれました。

実は学生図鑑編集部でも、いくつかのツアープランを考えていたんです。たとえば、キャンパス各所にある椅子やベンチの座り心地を体感できる「お尻ツアー」、学内の職員さんの人柄に触れて癒される「優しさツアー」などなど……。

コマジョの広報担当のみなさん、ぜひ“これまでにない”キャンパスツアー、オープンキャンパスで実際にやってみませんか?

■ ゼミ紹介
駒沢女子大学
人文学部 国際文化学科 國分ゼミ

主なテーマは、観光に関わる分野の企業研究。3年次は前半に旅行業界、後半にホテル業界を、4年次前半には航空業界から企業を選び、リサーチした内容を個々にプレゼンする。就職活動やその先の仕事まで見据えた実践的な内容が特徴。

■ ゼミ紹介
駒沢女子大学
人文学部 国際文化学科 山田ゼミ

「地域活性化」が主な研究テーマ。3年次の前半には自分の出身地域を、後半には自由に選んだ地域の活性化プランを発表、4年次にはコマジョのある稲城市の観光誘致に、市の担当部署とともに取り組む。「大学生観光まちづくりコンテスト」への参加も。