ある日の定例会議ーー。

新井
(編集長)

今度、トーキョー学生図鑑で武蔵大学を紹介する記事を書くことになりました。今日の会議はその企画のブレストをしたいんだけど。そもそもウチの大学の特徴ってなんだろう?

中村さん

面白い先生はいっぱいいるよね。ゼミ大会でブロック優勝&準優勝をダブル受賞した田中健太先生とか、江戸時代の黄表紙(漫画)や妖怪に詳しいカバット先生とか、男性学研究で最近話題の田中俊之先生とか……。

新井

なるほど。他には?

今野さん

トイレがキレイだし、ゴミ箱もいっぱいあって清潔!

奥田さん

意外と緑も豊かでしょ。

新井

たしかにそうだけど、なんかピンとこないなぁ。

嶋田くん

ところで、武蔵大学っていまいち知名度が低いよね。ってことは、他の大学と比較すると、何か“足りないもの”があるんじゃないの?

新井

それがわかれば知名度アップできるかも!

というわけで、仮説を立てて検証してみることにしました。

仮説1 「学部の数が足りない?」

武蔵大学には経済学部、人文学部、社会学部の3つの学部があり、僕の所属する社会学部は社会学科とメディア社会学科に、経済学部は経済学科と経営学科と金融学科に、人文学部は英語英米文化学科とヨーロッパ文化学科と日本・東アジア文化学科に分かれています。

でも、他の大学には、法学部とか教育学部など文系はもちろん、理系の学部があるところだって多い。さすがに3つは少ないんじゃないか?

武蔵大学は「ゼミの武蔵」として知られていて、1年生から全員がゼミに配属されます。

1年生のゼミでは自分で調べて考える力や発表する力など、ゼミで学ぶための基本的な力を、2年生以降は担当する先生の分野よって、さまざまなことを専門的に学びます。

たとえば、僕が所属しているメディア社会学科では、プロ仕様の最新の機材がそろったスタジオも完備!
実践的な映像制作なども学べます。

ちなみに武蔵大学(旧制武蔵高等学校)の創設者は、「鉄道王」の異名を持つ実業家の根津嘉一郎(初代)。そのご子孫は東武鉄道の役員などを務めていて、東武グループが建設した東京スカイツリーの高さが634(むさし)メートルなのは、武蔵大学と関係があるから、なんてウワサも。

【まとめ】
少人数教育や教員との密接なコミュニケーションは創立当初からの理念。その結果、「小規模だが評価できる大学」「面倒見が良い大学」ともに全国3位※に選ばれているんです。

仮説2 「キャンパスの広さが足りない?」

なんといっても広いキャンパスは、大学の魅力のひとつ。1〜2年は郊外、3〜4年になると都心なんていう大学もあります。でも、武蔵はキャンパスも分かれていないし、そんなに広くもない……。

そう、武蔵大学のキャンパスは、池袋から3駅目の「江古田」という都心にほど近い場所にあるとは思えないほど自然にあふれています。

たとえば、3号館の中庭には、樹齢200年以上の大ケヤキがあるし、

しかも、なんとキャンパス内には、川まで流れてます!
(※元は千川上水の分水で「濯川(すすぎがわ)」という名前がついています。18世紀の初め頃につくられた、と言われています)

正門を入ると、映画やドラマの撮影などにもよく使われるケヤキ並木が連なり、

8号館3階には「空中庭園」と呼ばれる庭まで。

校内にはベンチもいっぱいあって、お昼ごはんを食べる場所に困ることもなし!

学生たちの憩いのスペース「しらきじ広場」では、休み時間や放課後に、

フットサルしたり

ダンスしたり、学生たちがサークル活動などを楽しんでいます。

MCV(Musashi Communication Village)などがある、新しい校舎もあれば、

趣ある古い校舎もある。

【まとめ】
キャンパスは狭いけれど、不便なことはないし、授業間の移動も楽。お昼休みにみんなが通る正門前にいると、友だちと簡単に会えたりするのも◎。むしろこぢんまりまとまっていていいじゃない!

仮説3 「チャラい学生が足りない?」

武蔵大生はみんな大人しくて地味な服装の人ばかり。なんだかつまらないってことで、とりあえず自ら変身してみました。

金髪、白シャツにネックレス、ビッグフレームのサングラスをつけて登場したところ……周りの学生、ドン引き。

ちなみに、武蔵大生のファッションはこんな感じ。

近藤佑介くん
(人文学部ヨーロッパ文化学科3年)

門馬一輝くん
(社会学部メディア社会学科2年)

髙村明日美さん
(人文学部ヨーロッパ文化学科3年)

福島美調さん
(人文学部日本・東アジア文化学科3年)

【まとめ】
穏やかな雰囲気のキャンパスには、あまり派手な格好は似合わないし、そもそもチャラいはダサい。ということで、僕ももとの「新井」に戻ることに。

仮説4 「学食が混んでいて、席が足りない?」

手っ取り早く、しかもリーズナブルにランチを食べたければ、やっぱり学食は外せません。

でも、学食は2限の途中から混み始めて、昼休みにはほぼ満席のことも。座れないなんてことがあると困ります。

江古田駅周辺は、武蔵大学以外の大学も多く、学生大歓迎のお店がたくさん。学食が混んでいそうなときには、キャンパス外に食事にいく学生もいます。

せっかくなので、編集部がセレクトした江古田のおいしいお店をご紹介しましょう!

「キッチン太郎」
まずは約40年も続く、武蔵大生にはおなじみのお店。体育会系の学生御用達、ボリュームのあるご飯が食べたいときはココへ。卒業生の中にも懐かしがる人が多いそうです。

こちらは、「太郎焼肉とチキンカツとカニクリームコロッケの3点盛り」。おすすめメニューということで、ボリューム満点でほんとにおいしかったです。

「Café Escape」
甘さ控えめのケーキが女子に人気のこちらは、ゆったりとした空間で読書をしたいときにぴったり。名前のとおり、いろんなことから逃げたい学生が行くとか行かないとか。

「SWATANTRA(スワタントラ)」
ある先生にすすめられて行った、インド・ネパール料理のお店。定番は日替わりのカレーランチ、スパイシーなものが食べたいときに。

「Mell」
学食のメニューにはパスタがないので、パスタを食べたくなったら迷わずココへ。ソファー席が中心なのでゆっくりできます。

【まとめ】
学食はたしかに、近い、早い、安い、うまいの四拍子そろってます。でも武蔵大学の周辺には、個性的かつ魅力的なお店がたくさん。たとえ学食の席に座れなくたって、僕らには江古田の街があるじゃないか!

結論。足りない、足りないと思っていたけれど……

「武蔵大学の知名度が低いのは、何かが足りないところがあるからだ」という仮説からスタートした、今回のコラム。でも、検証してみると、それを補ういいところがいっぱい見つかっちゃいました。そういえば「入学後の生徒の満足度が高い大学」でも、全国の私立大で8位なんです。

高校生のみなさん、もしこれ以外に武蔵大学の足りないところを思いついたら、ぜひ8/8(土)〜9(日)のオープンキャンパスで教えてください。Musashi Web Magazine編集部が責任をもって検証します!

※ 全国716進学校 進路指導教諭がイチオシの大学 
『サンデー毎日』2014年9月14日号掲載(大学通信調べ)

■ 団体紹介
Musashi Web Magazine編集部
武蔵大学のイマを伝えるウェブマガジン「きじキジ」の制作、運営を行う。記事の企画から、取材・編集まで100パーセント学生主体、学生目線で大学生活にまつわるさまざまな情報を伝えている。ぜひ「きじキジ」を読んで、武蔵大学の魅力をもっと知ってください! 
http://webmag.musashi.ac.jp/

取材に生かすため、編集部でときどき実施する教員とのワークショップ後にパチリ。この回は「写真撮影&加工」がテーマでした(一番左が講師を務めた社会学部メディア社会学科の先生)