※この記事は、正しい坐禅の知識をお伝えするものではありません。

私の通う駒沢女子大学には仏教学の授業があり、授業の一環として坐禅実習をしています(もちろん必修)。

坐禅をする前の緊張感や好奇心、そして坐禅が終わったあとの、すがすがしい気持ち……。なんとも言えない、あの雰囲気をみなさんに伝えたい!

そう思ったのですが、現在3年生の私が坐禅実習を受けたのは1年生のとき。約2年前なわけで、かなりうろ覚え。「たしか」「たぶん」という表現連発の、“おぼろげ”な授業紹介になりますので、ご容赦ください。

まずは知識や作法を(うろ覚えで)。

あれは、ある寒い冬の日のことでした。午前中に、坐禅堂がある「照心館」という建物に集合した私たち。集まると、先生から簡単に説明があり、学生たちはさっそく裸足になります(ちゃんと暖房は効いていました)。

全員の準備が整ったところで、一列になって坐禅堂へ。たしか、移動するときの手の形にも決まりがあったような……。そう、坐禅にはいろんな作法があるのです。

講義で事前に学んではいるのですが、本番でもわからなくなることが多々あった私は、近くにいる友人をチラチラ見て、ずっと真似をしていました。

坐禅堂に入るときにも要注意。右足から入ります(たしか)。全員が坐禅堂に入り終わると、台座(これも名前が思い出せないので、とりあえず「台座」でいきます!)の上へ。そして坐蒲に座り、下の図のような坐禅の姿勢を作ります。

無、無、無。無になれない。

鐘の音が鳴ったら、坐禅の始まり。坐禅中は心を「無」にする必要があるのですが、これがかなり難しい! 無になろう、無になろう、と思っている段階で、すでに無にはなれていないわけで……。

無になれていない坐禅中の私の心境は、右の「うろ覚えタイムライン」をご覧ください。

無になろうがなれまいが、時間は過ぎていくもの。15分坐禅をしたら、一度坐禅をやめて台座の上から降り、坐禅堂内を歩きます。眠気覚ましのためだったかな? たしか、ゆっくりと歩きました。

そして何分か歩いたら、先ほど自分が坐禅をしていた場所まで戻って、再び同じように坐禅を組みます。

いよいよ後半戦! 足の痺れが強敵。

慣れてきたのか、後半はスッと坐禅に入り込むことができた(ような気がしました)。その証拠に、後半の坐禅中の記憶がまったくありません! これが「無」なのでしょう。あるいは、ただ忘れているだけなのかもしません。

さらに15分ほど坐禅をすると、再び鐘が鳴り、これで終了。後半の坐禅は本当にあっという間でした(たしか)。しかし、これで終わり、と思ったら大間違い。台座の上から立ち上がるべく、足の痺れとの戦いが始まるのです!

終わったあとは友人たちと感想を語り合います。いわゆる女子トーク(?)です。「無になれたね」「悟ったよね……」など、感想は様々でしたが、私も周りの友人も貴重な経験に満足していました(たぶん)。

私たちが体験したのは「坐禅→歩く→坐禅」という、計30分程度でしたが、正式にはこのサイクルを何度か繰り返し、もっと長い時間行うらしいです。

最後にフォローをさせてください。

以上で、思い出しは終了。これを読んでくれた方に少しでもコマジョの坐禅実習の様子が伝わるとうれしいです。

そして先生方、こんなにうろ覚えな学生で本当に申し訳ありませんでした(さらに後日談として、学校の方にこの原稿を見せたところ、その一言目は「坐禅の『坐』が『座』になってるよ!」でした。ほんとごめんなさい……)。

正しい坐禅をしてみたい、坐禅に興味を持ったという方は、12月1日〜8日に行われる 早朝坐禅会「摂心会(せっしんえ)」 へ、ぜひお越しくださいませ。 

もちろん、大学生だけでなく、一般の方も参加可能。ヒラノも正しい坐禅の方法をリベンジ取材して、あらためてご報告したいと思います!

※ リベンジ取材の様子はコチラ >> おぼろげ“じゃない” 正しい坐禅のやり方を復習してきた。

坐禅実習の(たぶん)ココがステキ!
初心者でも安心して参加できた(ような気がする)
日常を忘れることができた(ような気がする)
自分の世界観が変わった(ような気がする)
コレが坐禅実習だ!?
うろ覚えタイムライン

前日の夜
体調を整え、
予行演習として
瞑想してみる。

当日
坐禅開始
つい「無」って何?
と考えてしまい、
結局無になれない。

たしか2分経過
なんか坐禅っぽい!
とか思ってしまい、
まだまだ無になれない。

たしか5分経過
お腹の音が気になる。
お腹よ、鳴らないで!

たしか8分経過
このあたりから
周りに寝息が
聞こえ始める。

たしかその30秒後
パシッ! と肩を叩く
坐禅特有の
アレの音が聞こえる。

たしか10分経過
鐘の音にハッとする。
これが無、なの……?
(いまだ不明)

たしか15分経過
眠気覚ましに
坐禅堂の中を
ゆっくり歩く。

たしか20分経過
慣れてきたのか、
凛とした顔に
なっていたと思う。

坐禅してる
私ってカッコイイ……!

坐禅終了
足が痺れて
動けない友人を
あたたかく見守る。

終わったあとは
こんなカオになる。

その後……
「悟りを開いた」
という言葉が
プチブームになる。